DIARY

【”勝利”は如何にして手繰り寄せるのか?】

<本文のポイント>

・はじめに、サッカーに興味の無い方、本当にごめんなさい…
・ワールドカップサッカー日本代表の勝利の手繰り寄せ方の考察
・結論、GRIT(やり抜く力/粘る力)で諦めない人が勝つ

<本文>
サッカーワールドカップ予選で目覚ましい
躍進を見せた日本代表チームですが、
躍進の背景にはGRIT(=やりぬく力)があると考えています。

あくまで上記は専門家の評論ではなく個人の感想ですので、
本メルマガでは主にスペイン戦を
振り返りつつその理由を考察してみたいと思います。

先ずは世界的に話題となっているVAR(Video Assistant Referee)が
捉えたゴール判定となった画像がこちらです。


VARⅠ( 出典:Yahoo ニュース)
真上からとらえた画像ですが、
ボールの内側が若干ラインにかかっているように見えます。
実にきわどく、難しい判断が求められる画像です。

一方、日本陣地サイドからとらえた画像がこちらです。


VARⅡ(出典:BBC News)

コチラの画像だとボールは完全にラインを割っています。
もし、この画像で判断されていれば、
あの逆転ゴールは完全に幻のゴールとなっていたでしょう。

11月23日のドイツ戦から振り返ってみましょう。
前半8分に見事なカウンター攻撃を仕掛け、
伊東選手が右サイドからペナルティエリア内に
クロス(センタリング)を上げ、
そこに前田選手が飛び込んで見事にゴールネットを揺らします。

しかし、残念ながらこれはオフサイド判定が下り、
幻のゴールとなります。

その後、PKによって1点ビハインドとなるも、
後半30分に堂安選手が同点ゴールを、38分には浅野選手が
逆転ゴールを決めて2-1で勝利します。

この試合を振り返り、
マンチェスターユナイテッドの専門メディア
「マン・ユナイテッド・ニュース」などに寄稿する
キャシー・エバンズ記者は
「ギュンドアンがボールを奪われ、日本代表によるグレートなカウンターだった。」
と日本の攻撃力を称え、
海外からも日本代表のプレーの高評価を受けています。

格上のヨーロッパ勢に対して日本チームの実力を認めさせる
とても素晴らしいスタートを切ったと言えます。

コスタリカ戦は残念ながら0-1と敗退しましたが、
失点後日本チームのゴールへ向かう姿はとても攻撃的で
ボールポゼッション(支配率)も57%と予選リーグで
唯一相手よりも長くボールが支配できた試合でした。
シュート数もコスタリカ4本に対して日本は13本打っていて
データ的にも勝利に対する希望がうかがえる試合でした。

このような第1戦、第2戦を経て、決勝進出のかかったスペイン戦を迎えました。

ここまで、世界の強豪国相手に互角に戦い、
戦術と気持ちで負けない試合をしてきた日本チームが
積み上げてきた”信頼”がVARⅠの判定へとつながった、
と考えられます。

今回の判定は、サッカー史上有名な、
1986 ワールドカップ準々決勝 アルゼンチン対イングランド
マラドーナの「神の手」を想起させます。

当時圧倒的な技術と得点力を誇った
ディエゴ・マラドーナのプレーは観客を魅了する
圧巻のパフォーマンスでした。
一説によると、そのマラドーナが得点をすれば、
審判でさえゴールの不正を見誤る判断を下す、
そのような背景からこの手のプレーを
「神の手」と呼ぶようになったと言われています。

今回のスペイン戦の結果に関しては、
英国BBCもVARを用いて今回審判が下した判定に批判的です。
英国は特に1986年の「神の手」で苦い砂をかんでいますので、
なおさら国民感情として受け入れがたいのかもしれませんが、
日本サッカーは欧州から批判が起こるほど躍進している訳です。

しかも、スペイン戦のみに留まらず、
ドイツ戦でも目覚ましい活躍をおさめ、
欧州列強国に対し”逆転”によって勝利をつかんでいることを考えると、
この批判は強豪国からの”承認”と捉えることができそうです。

試合後、三苫選手のインタビュー内容が実に印象的です。
「(MF堂安)律がクロスを上げる瞬間に来るなと思ったし、
 本当に1ミリだけど、中に入っていれば良いなと思って足を伸ばした」。

つまり、諦めずに最後までプレイしきることで、
手繰り寄せた決勝弾ということが言えます。

三苫選手はVARⅡ(2枚目画像)側からボールを見ているので、
ラインを割っていることはわかっていたはずですが、
ボールがラインを割ったからと、
伸ばした足を縮めればチャンスは巡ってきません。

労働に関する法関連は就労者側に与する
”規制”が強化され、真面目に頑張るほど経営が不利になるような
法制化が整備されていると感じざるをえません。

園児募集もこれまで私学助成園として
努力を重ねてきた園が新制度で同じ努力をすると不利になる…
実に理不尽ですが、そんなこともあったりします。

ですが、それも時代の流れと考えると、
経営サイドがこれを機に時代に適合した次のステージに駒を進めることで
次の時代をつくるチャンスを手繰り寄せることができるはずです。

これが、GRIT=諦めない力であり、
今の理不尽に唯一耐えうる力なのだと思います。

今、まさにクロスが上がるときです、
胸を張って諦めず、足を延ばしましょう。

道は必ず拓けます。

PS.決勝トーナメント第1戦の対クロアチアでは
  惜しくも敗退しましたが、
  見事な試合運びでしたし、
  日本選手の自分たちの役割に対する真摯な
  向き合い方に多くの勇気と感動をもらいました。
  本大会での日本チームの活躍を心より称え、
  引き続きエールを送りたいと思います!