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【 0420 メルマガ 】

確証バイアスと一次情報の重要性 】Posted by Hayashi

 

1990年前後の生まれの方々が保護者の世代になってきました。
日本におけるインターネットの普及に
大きな影響を与えたYahoo!の登場が1996年であり、
その年に生まれた方は25歳という年齢になっています。

25歳以下の方々は生まれたときから
インターネットが浸透している時代を生きています。

デジタルネイティブ世代と呼ばれる方々が
1980年前後の生まれであり、
検索エンジン(GoogleやYahoo!など)を活用し、
情報収集することを日常的に行っており、
検索が得意な世代です。

そして今の保護者世代から学生は
それ以上にデジタルネイティブであり、
テレビよりもYouTube、
検索エンジンよりもTwitterやInstagramなどを使用し、
情報収集をしているという人も増えてきています。

インターネット上には情報があふれています。

情報があふれている中で、その情報を取捨選択することが難しい時代です。

一つの物事に対して、
数多くの情報が掲載されていることから、
その情報が真実かどうかを見極めていくことがとても難しくなっています。

このような中で起こることは、
「自分都合の情報取得」です。

人は自分の現状に応じた都合の良い情報や、
自分の価値観に合う情報を取得しやすい傾向にあります。

心理学用語で
「確証バイアス」という言葉があります。

確証バイアスとは
「自分が信じていることを裏付ける情報だけを探し、
自らに不都合な情報を無視する傾向のこと」です。
要するに「自分都合の情報取得」のことです。

この確証バイアスは誰しもが高確率で起こりうる
人間が犯しやすい問題です。

保護者の方々や学生のみならず、私たちの多くが、
インターネットの情報を上手に、
そして自分都合に取捨選択しながら取得しています。

例えばどこかで少しでも
悪い口コミを聞いてしまえば、
インターネット上で悪い口コミが書かれた内容を信じてしまいます

あるいは良い口コミを聞いていれば、
悪い口コミがあったとしても「そんなことはない」と思えるかもしれません。

このような時代背景の中、
幼稚園におけるデジタルマーケティングは
どのように進めていくべきなのでしょうか?

デジタルマーケティングを進めていくポイントの一つは、
「一次情報を充実させること」です。

情報には大きく分けて二つの種類があります。
それは一次情報と二次情報です。

一次情報とはオリジナルな情報、
つまり自分本人が直接的に体験から得た情報や考察であり、
二次情報とは他社を通して得られた情報、
一次情報を解釈して作られた情報のことです。

伝言ゲームを難しくするのは「情報を増やすこと」と「人数を増やすこと」です。

情報と人数を増やすことで、一次情報から遠ざかり、
結果的に伝言が難しくなるのです。

二次的、三次的な情報収集ではなく、
一次情報として取得する情報こそが
自分にとって最も信用・信頼できる情報であるということが言えます。

そのため自園のことを発信していく上で重要なことは、
いかに一次情報を正確に発信し、
伝えることができるかということになります。

口コミは二次情報ですが、口コミをする人間が
いかに正確な一次情報に触れることができるかが重要です。

口コミは良いものにも悪いものにも変化します。
特に情報に溢れている現代では、悪いものになる可能性も高くなっています。

これからは自園が一次情報提供者として、
正しく信頼できる情報を多くの人に発信することができるかどうかが重要になるのです。

そのためにデジタル媒体の中では、
出来るだけ正確な情報開示を行い、
自園内部の先生方から魅力を発信していく
インターナルマーケティングの発想が重要になります。

デジタル媒体は自園が作る一次情報ですので、
正確性が重要であることは間違いありません。

そして、もう一つ重要なことが、
一次情報の発信者である先生方が、
正確に自園の軸や特徴、魅力を
発信することができるかどうかです。

保護者の方々はデジタル媒体で知った内容や、
先生方から聞いた内容を一次情報として取得し、
それを二次情報として発信していきます。

皆さんの一つ一つの発信が相手だけではなく、
相手のその先にいる相手に伝わっているのだという認識を持ち、
デジタルマーケティングを進めていく必要があります。

2021年度の園児募集、採用活動がこれから本格化していきます。

ぜひ自園の発信を振り返っていただくと同時に、
改めて一次情報の発信者である先生方と軸の確認、
魅力の確認をすることが大切です。