DIARY

【先生である前に社会人として身に付けたい「社会人基礎力」】

Gクリップコーポレーションでは、
「モテる新人育成塾」という新人職員向けの勉強会を
年間5回に分けて継続的に開催しています。

去る、1月21日(土)の開催をもって
2022年度開催分の本勉強会全課程が終了しました。

勉強会のねらいは、
「今新人の先生が近い将来、
新たな新人に憧れられるステキな人材になることで、
若手が育つ園の土壌を作ること」にあります。

本勉強会では、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」をテーマに
社会人として知るべき知識や情報を新人のうちに獲得し、
周囲からの信頼を集めるモテる人材になることを目指しました。

「社会人基礎力」とは、
経済産業省が提唱した人生100年時代において必要となる人材基礎能力です。
以下の3つの能力と12の能力要素から構成されています。

【社会人基礎力】
1. 前に踏み出す力(主体性/働きかけ力/実行力)

  →指示待ちにならず、

   一人称で物事を捉え、自ら行動できるようになること
2. 考え抜く力(課題発見力/計画力/創造力)
  →論理的に答えを出すこと以上に、自ら課題提起し、
   解決のためのシナリオを描く、自律的な思考力
3. チームで働く力(発信力/傾聴力/柔軟性/情況把握力/規律性/ストレスコントロール力)
  →グループ内の協調性だけに留まらす、
   多様な人々との繋がりや協働を生み出す力

勉強会に参加した先生方が、
1年間でこの社会人基礎力をどの程度伸ばし、
どのように成長したかを把握すべく、
勉強会の初期と最終回に
同一の自己評価シートを記載するワークを設置しました。

記載内容を分析した結果、
参加者メンバー全体の傾向は、以下のとおりです。

① 初期段階は、周囲を巻き込み仕事をする「働きかけ力」に課題がある
② 全5回の受講を通して、

 参加メンバー全員に社会人基礎力の向上が見られた
③ 周囲の教職員とのコミュニケーションが増えたことにより、
 仕事を進める上での「自信」に繋がった

自園での就労経験値や法人での育成指導が重ねられたとともに
トップや上司と関わるポイントを学んだことによって、
コミュニケーションの重要性が理解され
主体的に周囲と関わろうとする意欲や行動に拍車がかかった結果です。

今回は、「モテる新人育成塾」の最終回でお伝えした内容から、
“社会人基礎力を伸ばすために必要な知識や方法”の一部を紹介します。

(1) 前に踏み出す力
  ① 主体性 -物事に進んで取り組む力-
            園の軸(経営理念や教育理念)が活動や行動に繋がっている。
            園の軸をとことん理解することで、
            行動の判断基準が分かり自分で考え行動しやすくなる。
  ② 働きかけ力 -他人に働きかけ巻き込む力-
            自分は園の一員である自覚をもち、
            コミュニケーションのベースである
            “相手本位”の視点を大切にして周囲と関わる。
  ③ 実行力  -目的を設定し、確実に行動する力-
            目標設定をすることでやるべきことが明確になり
            モチベーションが高まり、行動へと移しやすくなる。

(2) 考え抜く力
  ① 課題発見力  -現状を分析し、目的や課題を明らかにする力-
            課題とは、 理想と現在の状態のギャップであるため、
            まずは園にとっての理想を知ることが重要。
            園の理想は、トップの想いや考えにあるため、
            トップが発信することを積極的にキャッチしていく。
  ② 計画力  -課題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力-
            計画性を持って仕事を進めるためには、
            与えられた仕事の目的や本質を考えて優先順位を組み立て、
            リスクを想定したゆとりあるスケジュールを立てていくことである
  ③ 創造力  -新しい価値を生み出す力-
            既存の発想にとらわれず新しい解決法を考える力であるため、
            これまでの仕事の進め方やマニュアルに固執せず、
            より良い方法を探る視点や情報を持つことが重要。

(3) チームで働く力
  ① 発信力  -自分の意見をわかりやすく伝える力-
            発信する上で大切なことは、相手が求めていることを伝えることであ              る。
            相手の立場に立って、結論から伝えたり
            聞き手がわかりやすい話し方を身に付けたりしていく。
  ② 傾聴力  -相手の意見を丁寧に聴く力-
            素直な頷きや反応をすることで、
            相手が話したくなる環境をつくりだすことができる。
  ③ 柔軟性  -意見の違いや立場の違いを理解する力-
            自分自身の幅を拡大していくことが柔軟性に繋がるため、
            組織にとっての「~あるべき」を理解し、
            自分の価値観を拡げて組織に適合させていく。
  ④ 情況把握力  -意見の違いや立場の違いを理解する力-
            自分が求められていることを把握し、
            自分自身の「役割」を理解することが、情況把握力に必要である。
            相手を研究したり業界の知識を深めたりすることで、
            自分が求められていることが明確になる。
  ⑤ 規律性  -社会のルールや人との約束を守る力-
            園のルールや規制を守ることで信用貯蓄に繋がる。
            なぜその規律があるのか理解することで、
            周囲から信用される行動をすることができる。
  ⑥ ストレスコントロール力  -ストレスの発生源に対応する力-
            感情とは、出来事に対する捉え方から引き起こされるため、
            物事を前向きに捉える柔軟な思考力が必要である。
            自分自身の感情の傾向を知ることが、

            ストレスコントロールにおいて重要である。
  

以上はほんの一部ではありますが、
このような3つの能力と12の能力要素が身に着くことで
自園らしい人材として活躍できるようになります。

上記の視点を、自園の新人育成でもぜひ取り入れてみてください。

本勉強会は、2023年度はさらにパワーアップしてお届けしていきます。

この勉強会の幕開けとして、
Gクリップでは3月23日(木)に
新人先生向けセミナー「社会人のキホンのキ」を開催いたします。

「先生である前に、社会人として基礎を身に着けて成長してほしい」という、
経営者からの声にお応えするべく、社会人のキホンを伝授いたします。

給与の労使折半の仕組みや、
人間関係を理由にした離職のリスク、
SNSに潜む危険性と付き合い方など…
理事長先生や園長先生からは伝えづらい
“社会人としての知るべきキホン”を私たちがお伝えします。

人材難の時代に出逢えた新人先生が活躍するための
成長基盤をつくっていただければと思います!