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募集の定員充足に向けて仕掛ける
“1日1名限定”の個別見学会
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<本文のポイント>
・1日1名の個別見学で、保護者の満足度アップに
・就労家庭ほど、個別性の高い質問が寄せられる
・23区のある地域では、1歳児の保育利用率79%にものぼる
・ランディングページで新規保護者への効果的な発信を
各地で、私立幼稚園や認定こども園の
1号児の願書受け付けが開始し
来年度の園児数がおおよそ確定する時期です。
現時点の今年度の傾向としては、
1号認定児の募集が依然として厳しく
年少より満3歳児の新入園児が多い園も見られ、
私立幼稚園であっても、4年保育スタンダード化に拍車がかかっています。
また、地方では2歳児からの募集も厳しく、
1歳児クラスの有無によって定員充足の状況が異なっています。
0~1歳児向けの親子ひろばを実施していても、
1歳を迎えた育休明けの保護者は離れるケースが多く、
3号認定児の受け入れ体制の有無が募集結果を大きく左右しています。
ここから更に定員を満たしていくための
今からできる仕掛けの一つに
「1日1名限定の個別見学会」の打ち出しがあります。
入園検討者の見学を日常的に随時受け入れるケースや
複数名の見学会という形で受け入れるケースはよくありますが、
「1日1名の限定」として打ち出して、日程を設けることがポイントです。
来園した見学者に対して1対1の対応をすることで、
保護者が抱く疑問や不安に対して、じっくり答えやすいため
満足度が高く、入園の意思決定に繋がる可能性が高まります。
ここから年度末に向けては、引っ越しによる転園者の動きも一定数あります。
転園してきた保護者は、地域のママ友とのつながりがまだ少なく、
子育てや園生活に関する小さな疑問や不安を抱えているケースが多く見られます。
そうした保護者に寄り添ううえでも、個別対応は非常に相性が良いのです。
また、保育所の4月入園の申込期間は
多くの自治体で10〜12月に設定されています。
近年は入園の早期化が進み、0歳児や1歳児といった
低年齢児から園を探す保護者が増えています。
実際、厚生労働省のデータによると、1歳児・2歳児の利用率は、
子ども子育て支援新制度開始時(H27年)には38.1%でしたが、
その後、R2年には50.4%まで増加し、現在60.9%となっています。

入園の低年齢化が顕著な、東京23区のある地域では、
1歳児の保育利用率は79%にまでのぼります。

1号認定の保護者は、教育時間を中心とした利用のため、
「園での教育内容や雰囲気を重視して園を選ぶ」傾向が強くなりやすい一方で、
共働き世帯が多い2・3号認定の保護者は、自身の就労状況を前提に、
安心して預けられる環境への関心が高まる傾向にあります。
実際に、ベネッセ教育総合研究所の調査データによると、
保育所を利用する保護者は「保育の利用条件」「利用時間」「生活支援」など、
家庭の生活リズムに密接する要素を重視する割合が高いことが示されています。
就労家庭が入園を検討する際には、
利用時間・料金・延長保育・送迎・預かり体制など、
日常生活に直結する条件が重要な決定要因となりやすいのです。
実際に、2・3号認定の保護者からは
子どもの発達や集団生活への適応に関する相談
登園・降園の時間、延長保育、料金体系に関する質問
食事やおむつ替えなど生活面の細かい不安、など
個別性の高い質問が寄せられます。
これらの条件は家庭ごとに大きく異なるため、
多くの保護者に対して画一的に語る「対大勢型の説明会」では、
どうしても個別事情とのズレや理解の不足が生じやすくなります。
個別見学であれば、保護者一人ひとりの事情に合わせた提案が可能となり、
「就労時間に合わせた預かり方」や
「生活リズムに合った慣らし保育の進め方」など、
共感して寄り添いながら、具体性のある説明がしやすくなります。
こうした1対1の時間は、
保護者に「この園は自分たちのことを理解してくれている」という信頼感を生み、
結果的に入園を前向きに検討するきっかけとなります。
園側としても、入園後のミスマッチを防ぎ、
安心して通ってもらえる関係づくりにつなぐことができます。
個別開催する場合、多くの保護者と接点するためには
開催日をできるだけ多く設ける必要があります。
場合によっては、1日に2回ほど開催して
「1枠1名限定」として打ち出しましょう。
また、園長だけで対応するのが難しい場合は
園内を案内できる教職員による対応も検討して、
入園者獲得のために積極的に調整をして、打ち出してみましょう。
見学を随時受け入れていた関東の2つの園で、
今年度は「1枠1名限定の見学会」として打ち出し、広報を強化したところ、
どちらの園も申込者数が約1.6倍に増加しました。
<見学会の参加者数>

個別対応の複数日程を提示して申し込みを募ることで、
保護者は日程を選びやすくなり、迷うことなく申し込みにつながります。
また、「相談もできる見学」として心理的なハードルが下がり、
実際に足を運びやすくなると考えられます。
個別見学の広報は、
自園のホームページで打ち出すことは最低限ですが、
下記のように、専用のランディングページを設けましょう。
SNS広告やGoogle広告からのリンク先に設定することで、
まだ園を知らない新規保護者層にも情報を届けることができます。
ランディングページには、自園の教育的な特色とともに、
募集の空き状況と個別見学の日程を記載しましょう。
ネット上で申し込みを完結させるために、
ページの下部にはフォームを設置します。
<ランディングページのイメージ>

「1日1名限定見学会」は、単なる見学対応ではなく、
保護者と園が“信頼関係を丁寧に築ける接点”として機能します。
入園の早期化・多様化が進む今こそ
一人ひとりの声に丁寧に寄り添う仕組みを整え、
さらなる園児獲得に向けたチャンスをこぼさずに
取り組んでいただければと思います。
