DIARY

【”。”が怖い?マルハラとは・・・】

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”。”が怖い?マルハラとは・・・
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後輩にメールやLINEで「了解です。」と返信したら、
「 “。”が怖いです。マルハラですよ。」と言われました。
先輩のあなたは、どう考えますか?
またその後輩に対してどのように対応しますか?
 
 
先日ある園で研修をさせていただいている際に、
かなり盛り上がった質問文です。
 
 
皆さんは「マルハラ」という言葉をご存じでしょうか?
 
ビジネスのやり取りがメールだけではなく、
メッセージアプリやLINEで行うことが増えてきたことで、
若者世代が上司や同僚からの返しの連絡が
「。」で終わっている文章に不安を感じるというものです。
 
おそらくこのメルマガをご覧になっている皆様には、
「え?(笑)」
「なんで?」
というような感覚の方も多いのではないかと思います。
 
正直、私はそういった感覚です。
 
 
実際のところはどうなのでしょうか。
 
ある週刊誌の調査で、男性会社員400人に
「上司や同僚にあまり良くない報告や連絡をした場合に
その返信が「了解です。」だった場合に不安を感じるか?」
というアンケート調査を実施しています。
 
不安だと感じると回答した割合
20代・・・49%
30代・・・50%
40代・・・44%
50代・・・33%
 
という結果になっています。
 
上記調査結果を見ると、
確かに世代によって数字が多少異なっていますが、
20代から40代まではほとんど変化がなく、
50代であっても、不安に感じる人が30%いるという結果になっています。
この数字を見るとそもそも私はそこまでマルハラというものを
取り上げて話を大きくする必要性もないのではないか、
というように感じてしまいます。
 
 
一方で最も安心する「了解です」の返信はどれか、
というアンケート調査を確認すると、
 
「了解です!」・・・35.5%
「了解です。」・・・19%
「了解です」・・・15%
「了解です👍(グッドマークスタンプ)」・・・13.5%
👍(グッドマークスタンプ)のみ」・・・7.5%
「了解ですー」・・・5.5%
 
という結果になっています。
 
年代別に分析されていなかったため、
細かくはわかりませんが、
この結果を見ると「。」がついているほうが
逆に安心するという結果になっています。
 
もはや、マルハラという言葉自体が必要かどうか、
という問題になってきますが、
ここで重要なことは文章で伝えるということは、
どういった感情なのかを読み取ることは難しく、
その受け取り方は受け手によって様々であるということです。
 
やはり大切な内容はできる限り電話や直接話をすることが重要だと感じます。
 
 
 
そもそも「マルハラ」というのは、
LINEやメッセージアプリでやり取りを行うことが普通である若者世代と、
手紙やメールでやり取りを行うことが普通であった世代で
ギャップが生じているのではないか、ということが議論の発端になっています。
 
 
そのように考えた場合に、私は二つの理由から、
「マルハラ」の問題が生じているのではないかと思います。
 
 
一つは、LINEやメッセージアプリのビジネス文章に関する
参考書的なものが存在していないことです。
 
ビジネス文章の本はメールであるとかなりの数が出版されていますが、
LINEやメッセージアプリ上でのビジネス文章に関する本は
検索してもなかなか出てきません。
(出ているのかもしれませんが、私は知りません。)
そのため、検索をすることで、正解を求めてきた世代にとっては、
LINEやメッセージアプリでの文章の正解がわからず、
精神的なダメージを受けやすいのではないかと思います。
 
 
そしてもう一つは「プライベート」と「仕事」の違い、
「友達」と「仲間」、または「集団」と「組織」の違いを
理解できていないからなのではないかと思います。
 
ほとんどの学生が、卒業と同時に社会人になります。
そして社会人になるときに大きく変わることは、
法人や団体など、組織に属するということです。
 
組織には目的があり、文化や風土、方針やルールがあります。
良くも悪くも文章のやり取りについても自ずとその文化に染まっていきます。
 
そして、協働して成果を出していくという前提があります。
だからこそ組織のメンバーとコミュニケーションを取り、
人柄や価値観を理解し合いながら、仕事をしていかなければなりません。
 
「マルハラ」が起こってしまうのは、
組織内の関係性がどのように育まれているのか
ということが重要なポイントなのではないかと思います。
 
 
何かを伝える時、何を言うかよりも誰が言うかが重要だと言われますが、
「マルハラ」も、きっとそういう状況の中で起こっています。
要するにやり取りをする相手と、組織のメンバーとして、
どういった関係性を構築しているかが重要なポイントだということです。
 
 
新年度にあたり、新卒の方々を迎え入れていく時期です。
 
新卒で入る皆さんの意識を、
学生から社会人に切り替えていくということが重要です。
 
 
 
GCLIPでは毎年恒例の新人先生向けのセミナーを開催させていただきます。
 
組織に属するということ、関係性構築の基礎など、
社会人の基本のキをお伝えさせていただきます。
 
社会人のスタートを切る前だからこそ、
社会人としての心構えをきちんと身につけて
良いスタートを切ることができる内容をご用意し、
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